[ ロボット ]
(2017/11/29 05:00)
パナソニックはトマト収穫ロボットを刷新した。人工知能(AI)技術を画像認識に採り入れ、重なり合って見えにくいトマトも確認できる。腕の部分も剛性を高めて全体をスリムにし、収穫スピードを従来より3倍速い1時間当たり360個にした。2018年度から試作版を使って農園で実証実験し、19年度から事業化する。
新たにAI技術のディープラーニング(深層学習)を活用した。収穫するトマトは、ロボットが収穫しやすいよう実の高さを合わせていて房状にまとまっている。隠れた部分のトマトを見落とさないようにした。
ハードウエア面も全体もコンパクトに設計。腕の部分もハンドはそのままに生かしつつアームの剛性を高めて動くスピードを速めた。
トマト収穫ロボットは多関節ロボットと台車を組み合わせたシステムで、畝に敷かれたレーンを自動で移動しつつトマトを収穫し、別の自律移動する台車へトマトを入れる仕組み。トマトを傷つけずにもぐハンドの機構で、トマトの実を輪っかでつかみ、引っ張って収穫する。
またトマトの実の位置や形、距離を正確に判断する画像処理センサーと処理アルゴリズムは、自動運転車に必要な技術を生かした。カラー画像と赤外線画像から房や果実を検出し、距離画像からロボットから見たトマトの奥行きを把握する。
トマト収穫ロボットは、中玉サイズのブランドトマトの収穫での採用を目指している。
(2017/11/29 05:00)