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[ 科学技術・大学 ]
(2017/11/30 05:00)
東京大学のロバート・ゲラー名誉教授、同大大学院理学系研究科の河合研志准教授らは、地球表層にあった古い海洋プレートが、深部の核とマントルの境界(CMB)まで沈み込むことを初めて確認した。
地球表層部の運動が、マントルの流動や地球磁場の源となる「核のダイナモ運動」に影響する可能性を示した。この領域では部分溶融による化学分化が起こっており、地球の熱・化学進化の理解につながる。
地震波形の持つ全情報を用いる「波形インバージョン」というビッグデータ(大量データ)解析手法を、米国のアレイ観測網「USArray」のデータに適用した。中米、カリブ海下の地震波速度構造を高精度で、定量的に推定することに成功した。
その結果、古いプレートがマントルの最下部まで沈み込み、核との境界に到達することが分かった。
さらに、沈み込んだ冷たいプレートが熱境界層にある温かい物質と作用することで、マントル内の上昇流を引き起こしている可能性を示した。
研究成果は29日、米科学誌サイエンス・アドバンス電子版に掲載された。
(2017/11/30 05:00)
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