[ オピニオン ]
(2018/1/15 05:00)
今年は人工知能(AI)、IoT(モノのインターネット)、自動運転、ビッグデータ解析などが生活を快適にし、仕事の能率を向上させてくれる年になりそうだ。文字通りの超スマート社会が本格的に到来する。
日本機械学会が2007年に110周年記念事業として始めた「機械遺産」の認定が、昨年までに90件に達した。10周年を記念し、これを紹介する「機械遺産でたどる機械技術史」を刊行した。
江戸時代の旧峯岸水車場、からくり人形・弓曳き童子、万年時鳴鐘などから始まり、蒸気機関、電化・内燃化、高度経済成長、電子制御化とそれぞれの時代を演出した機械が紹介されている。
「日本の近代化を牽引したのは機械と機械技術に他ならない」と同書は記す。西洋文明を取り入れ、世界有数の工業国となった原動力は、優れた機械技術とそれが生み出した機械であり、機械がつくりだした多様な製品であることは論をまたない。
超スマート社会を実現する核となるのは、電子デバイスやコンピューター、通信機器だが、これらをつくるのは機械である。日本が超スマート社会で世界をリードするためには、これまで以上に機械技術の高度化と機械産業の振興が欠かせないだろう。
(2018/1/15 05:00)