[ オピニオン ]
(2018/1/22 05:00)
異国で活躍する知人がいる。「ミャンマーを変えたい」との壮大な思いを抱き、1998年に現地で起業したジェイサットコンサルティング代表の西垣充さん。20年後の今、企業の進出支援や日本へのミャンマー人材の紹介・派遣事業を軌道に乗せている。
「経済発展がこれからのミャンマーは、労働集約型産業の人材供給拠点として有望だ」と西垣さんは強調する。「現地の工科大卒エンジニアは泥臭い仕事にも前向き。日本の中小町工場に向いている」と話す。
エンジニアに加え、介護分野の現地人材活用も進める。就職難のミャンマーで介護職の人材を育て、人手不足に悩む日本の施設に送り込む。両国が抱える社会的課題を解決する試みである。
独自の日本語学校も運営する。実践的な日本語に加えて、日本企業での勤務に備えた「時間厳守」ルールも徹底して教える。こうした体験で得たノウハウをまとめた書籍『ミャンマー人材《雇用・活用》実践ガイドブック』(日本実業出版社)も昨年末に刊行した。
日本でのミャンマー人の雇用は技能実習生が多く、「理系ミャンマー人を正社員として雇用してほしい」と訴える。ミャンマーの可能性を信じる日本人起業家の挑戦は続きそうだ。
(2018/1/22 05:00)