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(2018/2/11 13:00)
内部に仏像が彫られていた国宝の懸守(京都国立博物館提供、時事)
平安時代の貴族らが首から下げて用いたお守りの国宝「懸守」の内部に、高さ3.3センチメートルの仏像が納められていたことが分かった。四天王寺(大阪市)と京都国立博物館(京都市)が9日、共同で発表した。
懸守の内部に彫られていた仏像(写真右)と供養具(京都国立博物館提供、時事)
懸守は平安~鎌倉時代に貴族らが用いたとされるお守りで、四天王寺が所蔵する7点が国宝に指定されている。これまで内部に納入品があることは知られていたが、詳細は不明だった。
四天王寺が昨年、X線コンピューター断層撮影(CT)スキャン調査を依頼したところ、桜花形の懸守1点(高さ6.4センチ、幅7.3センチメートル)の内部に仏像が確認された。
仏像は木材を彫った立像で、右手を上げている姿や服のしわなどが細かく表現されていたほか、香炉など供養具も彫られていた。
平安時代に仏像をお守りの中に納めて携帯する行為を示す物としては初といい、四天王寺学芸員の一本崇之さんは「非常に小さいのに細部まで一切手を抜いておらず素晴らしい」と話した。(時事)
(2018/2/11 13:00)