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[ 科学技術・大学 ]
(2018/2/16 05:00)
筑波大学の松竹貴大大学院生や浅井武教授らは、一般的な大学生のサッカー選手と比べ、大学トップレベルのサッカー選手は、素早い状況判断が必要な場面で、視覚情報の処理や運動の反応などを数ミリ秒以上早く行えることを突き止めた。実際のプレーを想定した模擬実験を行い、その時の脳活動を計測した。情報処理機能を向上させるトレーニング効果の評価手法の開発などにつながる可能性がある。
全日本大学サッカー選手権大会で優勝経験を持つ大学生サッカー選手13人と、普通の大学生サッカー選手13人を対象に実験した。プレー中の特定の状況を示した画像に対し、敵側にボールを取られないよう、どの味方にパスするかを選んでもらった。同時に脳内で行われる認知や行動の処理をミリ秒単位で計測した。
パスを行う場面では、普通の選手に比べてハイレベルの選手は、刺激に対する注意を表す「初期視覚情報処理」が8ミリ秒、刺激後から行動に移るまでの時間が55ミリ秒早くなっていた。東京成徳大学との共同研究。成果は日本体力医学会誌に掲載された。
(2018/2/16 05:00)