[ オピニオン ]
(2018/3/2 05:00)
リンナイが日本、米国、韓国、ドイツ、デンマークの共働き夫婦各国100人を調査したところ、最も家事を分担していない国は日本だということが分かった。56%が「夫婦で家事を分担している」と回答した。
トップの米国の93%は言うに及ばず、4位のドイツの77%にも大きく水を空けられた。逆に1日のうち仕事に費やす時間は、日本が9・19時間とトップで、5位の米国は6・68時間だとか。
興味深いのはドイツとの違いだ。同様にモノづくりを重視した国家戦略を描き、IoT(モノのインターネット)活用では日本に先行する“好敵手”。だが日本より夫婦の家事分担は21ポイントも高く、一方で労働時間は0・77時間短い。
しかもドイツは欧州経済のけん引役として、安定した経済成長力を誇る。財政も黒字化した。異次元の金融緩和と積極財政により、辛うじて成長率を維持する日本とは成長力の“本物度”にも差があるような気がする。
生産性が高く労働時間が短いから家事を分担できるのか、それとも家事を分担する意識、家庭生活を大切にする気風が労働生産性を高めるのか。それを試すため、掃除、ゴミ捨てに加え、食後の後片付けを担う“家事の働き方改革”を始めようかと思う。
(2018/3/2 05:00)