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[ 自動車・輸送機 ]
(2018/3/30 10:30)
米テスラは29日、2016年3月以前に製造した全ての「モデルS」をリコールし、パワーステアリング部品の無料修理を実施すると明らかにした。同社の株価は月間パフォーマンスが10年12月以来のひどさとなっている。
同社によれば、不具合が事故や負傷につながったケースはこれまでなく、スポーツタイプ多目的車(SUV)「モデルX」やセダン「モデル3」には影響がない。リコール対象となるモデルSは全世界で12万3000台前後という。
テスラは対象車を持つ顧客に29日宛てた電子メールで今回の自主的リコールについて、「特に路面凍結防止剤を使うことが多い非常に寒冷な地域のみだけだが、パワーステアリングのボルトに極度の腐食が見られた」として、念のため「全世界のあらゆる気候下で全てのモデルS初期モデルのパワーステアリングボルトの交換を予定する」と説明した。
テスラの株価は今月これまでに22%下げ、月間下落率としては上場年以来の大きさ。セダン「モデル3」の大量生産能力が疑問視されていることが背景だ。同社の電池工場や組み立て工場での制約が障害になっており、投資リターンを抑制しているほか、一段の資金調達がテスラに必要との懸念も浮上している。ムーディーズ・インベスターズ・サービスは27日、テスラの格付けをジャンク(投資不適格)級に引き下げた。(ブルームバーグ)
(2018/3/30 10:30)