- トップ
- 自動車・輸送機ニュース
- 記事詳細
[ 自動車・輸送機 ]
(2018/5/22 11:30)
電気自動車メーカー、米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はかつて、「モデル3」は3万5000ドル(約390万円)で大衆向けの車だと宣伝していたが、消費者は実際には8万ドル近く払う可能性も出てきた。
マスク氏は一連のツイッター投稿で週末、より速くてパワフルなモデル3高性能バージョンの仕様を公表。価格は7万8000ドルで、昨年半ばの納車開始前に公表されていたベースモデル(価格3万5000ドル)の2倍余り。価格には自動運転支援システム「オートパイロット」は含まれていない。高性能バージョンは多くの消費者にとって手が届かないものとなり、マスク氏本人の見積もりを踏まえれば高級車の部類に近づいた格好だ。
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、ケビン・タイナン氏は「値札が3万5000ドルのモデル3は、究極のレア物となるだろう。テスラ製品としては、宇宙を漂っているものに続く2位のコレクターズアイテムになるのではないか」と話した。
テスラはモデル3について、出荷を開始した昨年7月には、標準バッテリー搭載・航続距離220マイル(約354キロメートル)の仕様で3万5000ドル(オプション・販売報奨金含まず)としていた。だが同社は、充電時間が短く航続距離がより長いモデル(約4万4000ドル)を希望した消費者に対する納車をより優先させた。
エドマンズ・ドット・コムの業界分析担当シニアマネジャー、アイバン・ドゥルーリー氏は電話で、「これが一般大衆向けの車だと考えるのはちょっと滑稽だ。ベースモデルを希望していた消費者は、納品までまだ何年も待たされるのかもしれない」と話した。(ブルームバーグ)
(2018/5/22 11:30)