[ オピニオン ]
(2018/6/6 05:00)
象印マホービン、パナソニック、東リ、ロート製薬、武田薬品工業と並べると大阪出身企業と言うこと以外に共通点はないようだが、いずれも1社提供のテレビ番組を持ったことがある。
関西には、BツーC(対消費者間)型大手企業が多いのもその理由で、新商品展開でも自社都合でテレビコマーシャルの順番を決められる利点は大きかった。
象印は今年創業100周年。一方、武田薬品は超大型の企業買収と話題も多い。武田は番組冒頭に「♪タケダ、タケダ、タケダ♪」と流して、縦型看板と医薬品の裏に印刷されるロゴを大写しにして、消費者に“刷り込ん”だ。
武田の7兆円を超えるM&A(合併・買収)は、唐突な大ニュースのようにみえるものの、水面下では戦略は着実に進められていた。というのも、武田は新しいグローバル本社ビルを東京の日本橋本町で7月にも稼働する。
大阪市内で、拠点を市内のメーンストリート御堂筋の西側に移しただけでも話題になった。今回は国内での売り上げ首位を繰り広げる第一三共本社の斜め向かいへの移転となる。業界内は騒然だ。盟主争いが国内の業界発展へ、ひいては世界と伍していけるだけの競争力強化につながることを願う。
(2018/6/6 05:00)