- トップ
- エレクトロニクスニュース
- 記事詳細
[ エレクトロニクス ]
(2018/6/17 17:00)
スマートフォン向け半導体を手掛ける米クアルコムは、データセンター(DC)向け半導体部門で約280人を削減する。経費圧縮や株主との約束順守を優先し、サーバー市場参入に向けた取り組みを後退させる動きだ。
同社はノースカロライナ州ローリーの設計センターで241人、カリフォルニア州で43人を減らすことが、各州当局への通知書で分かった。プロセスに詳しい関係者1人によれば、こうした通知の対象にならない分を含めると、全体の削減規模はサーバー用半導体部門従業員の3分の1から半分となる。同社は既に全社的に約1500人を削減すると発表済みで、今回は追加措置となる。
データセンター事業の将来的な機会を精査したクアルコムは、インテルが主なライバルとなるサーバー用半導体の幅広い市場で足場を築くには時間がかかりすぎると最終的に判断。この部門は今後、クラウドコンピューティングのセンターを運営する一部の大手企業に加え、アリババ・グループ・ホールディングやテンセント・ホールディングス(騰訊)、百度(バイドゥ)といった中国企業に同国の合弁会社を通じて半導体を供給することに注力する。
クリスティアーノ・アモン社長によると、クアルコムは同部門について、出資の可能性のある複数の投資家や買い手候補と協議したが、戦略を見直す形で存続させることを決めた。(ブルームバーグ)
(2018/6/17 17:00)