[ 人物 ]
(2018/7/30 05:00)
アイデアを「形」に
ジャパンディスプレイの伊沢真於さん(26)は、液晶ディスプレーの開発や設計に携わる。2―3年先の事業化を見据えるため「人の数だけアイデアがあり、答えがない所が難しい」。それでも透明ディスプレーのような「世に普及していないモノを手がけるのは楽しい」と、可能性の大きさに目を輝かせる。
開発チーム引っ張る存在に
青山学院大学理工学部を卒業し、2015年にジャパンディスプレイ(JDI)に入社しました。大学では有機合成などを学びました。原子や分子レベルでイメージを形にしていく作業が楽しかった。液晶というモノを作り込み、機能を持たせられる点が魅力で、JDIを選びました。スマートフォンは身近な製品なので、やりがいを感じます。
初めは液晶モジュール設計を担当しました。顧客の要望を聞きながら、スマホ向け液晶の配線や部品配置などを設計する仕事です。完成予定品の模型しかない時は、モジュール設計の難易度も上がり苦労します。きちんと仕上がっているか、つい発売後に家電量販店に確かめに行ったこともあります。
今は液晶技術を使った新製品をどう商品化して顧客に届けるか、アイデア出しから形にして提案するまで幅広く取り組んでいます。活発に意見を言い合える職場です。論理的に判断して取捨選択し、周りへの伝え方も的確な理想の先輩がいて、私も感覚的な表現にならないよう心がけています。「この人なら大丈夫」と思える存在になって、開発リーダーとしてチームを引っ張っていきたいですね。
最近はマネジメントにも興味が出てきました。会社を俯瞰(ふかん)すると、せっかくの良い製品を適正価格で売るにはどうしたらいいのか、など新しい視点も出てきます。
カメラが好きで、休日は愛用の一眼レフカメラで写真を撮りに出かけます。会社の写真部にも所属しています。社内報の表紙に2度ほど採用されたんですよ。
(文=政年佐貴恵、写真=森住貴弘)
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◇ジャパンディスプレイ R&D統括部モジュール開発部
(2018/7/30 05:00)