[ オピニオン ]
(2018/8/15 05:00)
8月15日は歴史的な節目となっている重要なできごとが多い。言わずとも知れた終戦記念日。それ以外にも多くの歴史がこの日に綴(つづ)られてきた。
「余の辞書に不可能という文字はない」という名言を残したフランス第一帝政の初代皇帝であるナポレオン・ボナパルトが、1769年のこの日、コルシカ島で誕生した。希代の英雄が残した名文句はこれにとどまらない。29歳の時、エジプト軍と対峙(たいじ)してカイロ郊外のピラミッドを背景にした兵隊への演説では「ピラミッドの頂きから、4000年の歳月がわれわれをみつめている」と鼓舞した。
その後、1812年には、ロシア軍に敗れて雪の中を退却する時「荘厳さから滑稽までは、わずか一歩だ」など、名文句を多く残して、21年に51歳の劇的な生涯を終えた。
1914年8月15日には、太平洋と大西洋の最短距離航路となるパナマ運河(延長50・7マイル、幅300フィート)が完成し、最初の船が通過した。
国内に目を転じてみると、1863年8月15日、薩摩藩と英国による戦争が勃発し、その後の明治維新へとつながっていく一つの転機となった。ふと歩みをとめて、歴史をひもといて、その背景に想いをはせることも時には悪くない。
(2018/8/15 05:00)