[ オピニオン ]
(2018/12/26 05:00)
安倍晋三が第96代首相として国会の指名を受けたのが2012年12月26日。以来、2度の総選挙と幾度かの内閣改造を経て、政権は満6年を迎えた。連続在任日数は2192日。
366日で終わった第1次安倍政権を加えた首相在任日数でみると2558日で、歴代5位につける。年明け以降は吉田茂、伊藤博文ら偉人の記録を相次いで抜く計算になる。そのまま19年11月19日を迎えれば、戦前の桂太郎の2886日という最長記録に肩を並べる。
産業界の願いは常に政治の安定だ。断続して政権を担った延べ日数より、連続在任期間の方が大事。その意味で、安倍政権と比較すべきは佐藤栄作元首相の2798日だろう。この新記録に並ぶまでは606日。安倍首相の自民党総裁としての任期は21年9月まであるので、射程内にある。
安定した政権には、相応の結果が求められる。現政権への産業界の支持は強固だが、財政再建への貢献や、働き方改革をはじめ新たな社会基盤づくりなどの評価は十分でない。
佐藤政権は戦後経済史の中で「高度経済成長」という大きな成果と共に記憶される。安倍政権が「日本再興」を成し遂げたと未来の社会から振り返ってもらえるよう、7年目に期待したい。
(2018/12/26 05:00)