[ オピニオン ]
(2018/12/27 05:00)
新東名高速道路(愛知県豊田市―神奈川県海老名市)の海老名南ジャンクション(JCT)は2018年1月に開通し、厚木南インターチェンジから2キロメートルで圏央道とつなぐ。待望の新動脈の東端だ。
12月7日、同JCTランプ橋の上部工の延べ1キロメートル強を設計・施工した日本ピーエス(福井県敦賀市)に、施主の中日本高速道路東京支社が18年度上期の優秀工事の感謝状を贈った。全工期43カ月の大仕事と、無事故をたたえた。
日本ピーエス社長の有馬浩史さんは「無事やりきれて今後に生きる」と話す。現場は巨大工場製品が搬入できず、すべて現場打設のコンクリートで造る仕事。プレストレストコンクリート橋専門の同社だが、カーブ、こう配、分岐で幅員も変化するこの橋の難度は最高級。
測量や鉄筋加工は応用問題の連続。当初要員15人の負荷は重く、途中で8人増員し、管理事務所も利便性の良い場所に建て直した。総監督でこの道30年のベテランがたっぷりと汗をかいた。有馬さんは「当社の働き方改革を考える機会にもなった」と振り返る。
新東名は残す工事区間が50キロメートル余り。渋滞スポット・海老名は年末年始も要注意だが、橋の仕事人らのことを思い、ハンドルをしっかり握ろう。
(2018/12/27 05:00)