[ オピニオン ]
(2019/4/18 05:00)
20世紀最大の物理学者と呼ばれたアインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだものは何か。「万有引力の法則」でも「特殊相対性理論」でもない。正解は、金融の考え方である「複利」だという。
複利は、ローマ法にも記述が見られる利子の概念で、目新しいものではない。ではなぜ天才物理学者がそう考えたのか。背景には、資本主義社会の急成長を目の当たりしていたアインシュタインがその原動力として、金融の力の象徴である複利をみたのではないかという説がある。
単利が元本だけに利息がつくのに対し、複利は元本に利息を合わせた金額に対して利息がつく仕組みだ。100万円の元本を年利10%で10年間運用すると、単利が200万円なのに対し複利は約259万円となる。
時間がたつにつれて、その差は広がっていく。いわば「お金がお金を儲ける」仕組みだ。この考え方は、人生やビジネスでも応用できる。アインシュタインはこの仕組みこそが人類にとって極めて大切だと結論に至ったのではないか。
きょう18日は、発明の日。ノーベル賞のような権威のある賞に値するような発明は難しい。もっと気持ちを楽にして、時にはアイデアに創造の翼を広げてみてもいいかもしれない。
(2019/4/18 05:00)