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[ 商社・流通・サービス ]
(2019/5/10 10:30)
米配車サービスのウーバー・テクノロジーズは9日、新規株式公開(IPO)価格を1株45ドルと仮条件レンジの下限に近い水準に設定したと発表した。1億8000万株を発行し、IPOの規模は81億ドル(約8900億円)となった。
仮条件レンジは44-50ドルだった。IPO後の発行済み株式数に基づく時価総額は755億ドルとなり、株式公開前の評価額760億ドルを下回る。制限付き株式などを含めた時価総額は約820億ドルに上る可能性がある。
事情に詳しい関係者1人によれば、ウーバーは株主の購入先として、機関投資家など長期保有が期待できる一部株主を優先した。同業のリフトは上場後数営業日で株価がIPO価格の72ドルを割り込み、9日終値時点で同価格を23%下回る水準で低迷しており、ウーバーはこのような株価の動揺は避けたいと考えたようだ。
ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリスト、ダン・アイブス氏は「ウーバーは『弟分』であるリフトの状況、過去1カ月の経験から明らかに教訓を得ており、われわれはウーバーの控えめな価格設定を賢明で用心深い戦略と捉えている」と述べた。
ウーバーのIPOは仮条件レンジの下限に近い価格設定になったとはいえ、ブルームバーグが集計したデータによると、過去の米国のIPOでトップ10に入り、米取引所での上場としては2014年の阿里巴巴(アリババ・グループ・ホールディング)(250億ドル規模)以来の大きさとなる。
ウーバーの株式は「UBER」の銘柄コードで、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に10日上場される。(ブルームバーグ)
(2019/5/10 10:30)