産業春秋/レジ袋と賢く付き合う

(2020/6/26 05:00)

7月に全国の小売店でプラスチック製レジ袋が有料化になるが、頼みのマイバッグに衛生面から疑問符が付いている。スーパー、コンビニなど小売り12団体は、新型コロナウイルスの感染予防策として、「マイバッグへの詰め替えは顧客自身で実施する」指針を設けた。

スーパーの担当者は「店員がバッグに触れてウイルスに感染したり、他のお客さまに感染を広げたりしないため」と話す。顧客もマイバッグを清潔な状態に保つなど協力が必要だ。

「コロナのような問題が起こるとレジ袋も有用な選択肢」と公衆衛生の専門家は指摘する。そもそも有料化は、増え続けるプラゴミの削減に“気づき”を促すという、国の政策として導入された。しかし、汁物や生鮮品の運搬には、マイバッグよりレジ袋の方が衛生面で安心感がある。

日本マクドナルドや吉野家など外食大手の一部は、レジ袋の素材を有料化の対象外となるバイオマス由来にして、無料提供を継続する方針だ。各社は「安心安全を担保する必要がある」と口をそろえる。

コロナ禍で「レジ袋イコール悪」ではないと気づかされた。レジ袋と賢くつきあい、プラゴミ総量を削減する社会の実現へ、消費者、関連企業、政府が知恵を出し合う時だ。

(2020/6/26 05:00)

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