(2021/2/3 05:00)
水素には色があるらしい。再生可能エネルギーで水を電気分解して生成する水素は「グリーン水素」、化石燃料から二酸化炭素(CO2)を回収・貯留(CCS)付きで生成すると「ブルー水素」、化石燃料でCCSを使わない場合は「グレー水素」。
むろん、色が付いているわけではなく、プロセスや原料で便宜上の呼称があるわけだ。「パープル水素」もあり、原子力で生成する水素を指すとか。ここまで来ると少々ややこしい。
水素を色分けするのは、由来をはっきりさせるためだ。水素は燃焼してもCO2を排出しない。ガス火力発電の燃料への混焼などでCO2を減らす技術が期待される。ただ、水素を生成する過程でCO2が発生していては脱炭素にならない。
この基準ではグリーンが最適で、ブルーも合格ライン。グレーは完全な脱炭素の手段にならない。産業化に向けた課題はコストだ。グリーンもブルーも手間がかかる分高くなる。
政府の成長戦略の中で、水素は1ノルマル立方メートル当たり20円以下を目標に設定された。現状の5分の1未満でハードルは高い。産業の各分野で技術革新が求められる。クリーンな水素が当たり前になり、色分けが必要なくなる日を待ちたい。
(2021/2/3 05:00)
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