(2022/2/16 05:00)
景気の回復基調を持続させるには、新型コロナウイルス感染による重症者の抑制と資源価格高騰への目配りが欠かせない。
内閣府が15日に発表した2021年10―12月期の実質国内総生産(GDP)1次速報値は、年率換算で前期比5・4%増と2四半期ぶりで高い成長を示した。21年通年は前年比1・7%増と3年ぶりで増加に転じた。
感染第5波の収束や緊急事態宣言の全面解除に伴う行動制限の緩和を受け、個人消費は21年10―12月期に前期比2・7%増と2期ぶりのプラス成長に。飲食、宿泊などのサービス業が回復に転じ、外出機会の増加で衣料品などの小売りも増加した。自動車生産が東南アジアからの部品調達難がやや解消されたことから持ち直し、新車販売も増えた。
輸出は自動車に加え、半導体製造装置や建設機械が好調で同1・0%増と2四半期ぶりに増加した。一方の輸入はワクチンや電子機器などの輸入減で同0・3%減と2期連続で減少した。輸出が輸入を上回ったことで外需寄与度はプラス0・2ポイントとGDPの押し上げ要因となった。
設備投資は同0・4%増で2四半期ぶりのプラス。前期(7―9月期)が大幅減少だった反動に加えて、デジタル化や省力化関連の投資が好調だった。
22年1―3月期は、再びマイナス成長に陥る恐れが大きい。年明け早々にオミクロン株による感染が急拡大し、大半の都道府県にまん延防止等重点措置が出された。人出の減少、店舗の時短営業で個人消費が減少する見込み。感染者や濃厚接触者の急増で工場の操業停止に踏み切る企業も多く、生産にも影響を及ぼしそう。また、石油や天然ガスの高騰や原材料価格の上昇は、中小企業の投資意欲を悪化させる要因となる。
一進一退状態から抜け出すには、コロナ感染者が一定数いる中でも経済を回すウィズコロナ政策が不可欠である。欧米はすでにカジを切りつつある。ワクチン接種の加速、治療薬の配布で重症者の発生を抑制し、経済活動の正常化を進める施策を打ち出してもらいたい。
(2022/2/16 05:00)
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