(2022/7/7 05:00)
「日傘男子」になって10年になる。当初は周りの視線が気になり落ち着かなかった。連日の猛暑で日傘を差す男性をちらほら見かけるようになり、ほっとしている。
日本洋傘振興協議会は2017年に埼玉県と「日傘男子広め隊」を結成した。県内には「日本一暑いまち」として知られる熊谷市がある。「男性の熱中症を減らしたい」という県の提案で始まった。
職員が通勤で使ってみたり、量販店に「父の日」の贈り物として販売を勧めたりと普及活動に取り組んできた。ビニール傘に押され、洋傘の需要が伸び悩んでいる時だけに業界の期待は膨らむ。
男性用日傘は進化を続ける。最近は遮熱性や遮光性に優れ、丈夫で軽く腐食しにくいなどの機能性が重要視されるようになった。環境省の検証結果では遮熱日傘を使うと帽子を被っただけより発汗量などが約17%減少した。
赤道近くには暑さから身を守る道具として男性が日傘を使う国もある。日本もその例に漏れなくなった。男性だって炎天下を安全で涼やかに歩きたい。都内の百貨店では1万円程度の晴雨兼用日傘が幅広い年齢層に売れている。気候変動を商機とみて粘り強く挑戦を続ける洋傘メーカーに喝采を送りたい。
(2022/7/7 05:00)
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