(2022/9/21 05:00)
政府は20日、追加の物価・コロナ禍対策を閣議決定した。2022年度予算の予備費3兆5000億円を活用し、光熱費や食料品の高騰で家計の負担が重い低所得世帯を対象に1世帯当たり5万円の給付金を支給する。住民税非課税の約1600万世帯が対象で、約9000億円を支出する。
政府による輸入小麦の業者への売り渡し価格を10月以降も据え置くほか、9月末に期限を迎えるガソリン価格への補助金の支給も年末まで延長することを決めた。
8月の消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年同月比で2・8%上昇し、約31年ぶりの高い上昇幅を記録した。ウクライナ情勢に伴う資源・原材料や食料品の高騰に円安が重なり、政府はエネルギー・食品に的を絞った追加の物価対策に動き出す。
3兆5000億円の予備費の活用は、国会の審議を経ない。対策の効果が十分に審議されていないほか、ガソリン価格への補助金などは延長を繰り返しており、いつ終了するのか“出口戦略”は不透明だ。
政府は10月3日にも召集される臨時国会に2022年度第2次補正予算案も提出し、総合経済対策を講じる方針も固めている。費用対効果に配慮し、歳出の膨張には留意したい。
(2022/9/21 05:00)
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