産業春秋/賀詞交歓会、話題の中心は「賃上げ」

(2023/1/11 05:00)

この正月の賀詞交歓会は対応が割れた。コロナ禍で引き続き中止したケース。招待制の人数制限や、飲食抜きで短時間開催にしたケース。3年ぶりに立食パーティーを復活したケース。事務局の悩みが伝わってくる。

制約はあれども直接、経営者の話を聞くと発見もある。東芝の島田太郎社長は「脱炭素を進めるなら『ニュートラル(中立)』ではなく『カーボン・ネガティブ』と呼んだ方がいい」とユニークな提案。なるほどと思わされる。

ただ話題の中心は賃上げだ。経団連会長(住友化学会長)の十倉雅和さんをはじめ産業界トップはいずれも「賃上げの必要性」に言及。エネルギー価格高騰による赤字に苦しむ東京電力ホールディングス会長の小林喜光さんも「厳しいが、向き合わなければならない」と話す。

対する労働側の連合会長・芳野友子さんはパーティー前の記者会見で「いま経済に必要なのは賃上げ・賃上げ・賃上げ」と3度繰り返した。「今年こそ、という思いで気合いを入れました」とか。

大企業の賃上げの方向は見えてきたが、問題は中小企業だ。原材料高と金利高の中で経営者は労働側の「気合い」にどう答えるか。正月気分が明ければ春闘の季節である。

(2023/1/11 05:00)

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