(2023/5/23 05:00)
長時間労働が懸念される教員の人材不足が深刻だ。働き方改革やデジタル化による長時間労働の是正、さらに給与を増額することで問題は解消に向かうのか―。文部科学省は22日、教員の処遇改善に向けた本格議論に着手した。
公立学校の教員は長時間労働が問題視されながら、残業代を支払う仕組みがない。代わりに、基本給に一定額を上乗せする「教員調整額」で対応している。この上乗せ率の引き上げ幅が焦点の一つという。
自民党がまとめた提言によると、この上乗せ率を4%から10%以上に引き上げることを求めている。2024年度中に教員給与特措法の改正案を国会に提出することも盛り込んでいる。一段の処遇改善に期待したい。
教員不足が深刻だ。東京都の教員採用試験の受験者は13年度採用で1万7326人に達したが、23年度採用は7911人。この10年で半分以下へと激減している。若者の減少に加え、過重労働が背景にある。
文科省が16年度に実施した教育勤務実態調査によると小学校教員の3割、中学校教員の6割が過労死ラインを超えて勤務していた。生成人工知能(AI)をどこまで教育現場に導入することができるのかも併せて模索していきたい。
(2023/5/23 05:00)
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