(2023/6/22 05:00)
政府の「新しい資本主義」実行計画の2年目の主眼となるのは労働市場改革。2023年の改訂版では、年功序列の給与体系を打破しないと、人材の確保が難しくなり、企業の活力を落とすと強調した。
今春闘では急激な物価上昇に対応するため30年ぶりとなる高水準の賃上げがあった。とはいえ国際競争に勝ち残るにはデジタル変革(DX)/グリーン・トランスフォーメーション(GX)を通じて新たな企業価値を生み出さなければならない。
賃上げを継続するだけでなく、職務に応じた給与制度を導入し、スキルのある専門人材を確保・育成することが国際競争には欠かせないという。
年功序列をやめ職務給にする、つまり雇用をジョブ型にすることは若手に機会を与えることになる。最も資金が必要な子育て世代への支援にもなる。仕事のやりがいと給与をともに与えることは、離職を防ぐことにもつながる。
職務給の導入は、定年・再雇用で給与が大きく下がる現状を考えれば、健康でスキルのある中高年には仕事の張り合いになる。21年4月の高年齢者雇用安定法改正で、70歳まで働ける機会を講じることが努力義務となった。人材確保に悩むのなら導入すべきだろう。
(2023/6/22 05:00)
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