産業春秋/電気料金の激変緩和措置、延長するのか?

(2023/6/28 05:00)

電気やガスの価格高騰を抑制するため、政府が講じている激変緩和措置―。1月の使用分から9月使用分まで、一律に価格を抑制する時限的な措置で、所得制限などは設けられていない。

実質所得の低下が続く中、暮らしに欠かせないエネルギーのコスト抑制は歓迎だ。6月使用分から家庭向け規制料金が引き上がったが、激変緩和措置の効果もあって標準家庭の電気料金は2022年2月のウクライナ侵略前より安いか同等だ。経済産業省資源エネルギー庁が試算した。

一方、主要国中で最悪とされる日本の財政事情。富裕層にまで激変緩和措置を適用すべきかは賛否がある。市場の価格形成や需給を歪めかねないといった課題も指摘される。

岸田文雄政権は児童手当の拡充策も所得制限を設けていない。富裕層に給付することへの反対論と、給付の有無による子育て世代の分断を避けるべきとの賛成論があった。自民党に慎重論もあったが、子育て世代への一律給付に傾いていった。

電気・ガスの激変緩和措置は延長され、10月以降も実施されるのか、引き続き給付に所得制限はないのか。秋の臨時国会で衆院解散・総選挙も取り沙汰されている。岸田政権の決断に注目したい。

(2023/6/28 05:00)

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