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(2023/9/5 05:00)
シチズンマシナリー(長野県御代田町、中島圭一社長)は、工作機械の主軸と軸受をはめ合わせる「現合作業」を自動化する。IoT(モノのインターネット)を活用して各軸受の内径に応じて加工プログラムを調整し、マイクロメートル(マイクロは100万分の1)単位で主軸を研削することで実現する。これまで主軸を研磨しながら軸受のはまり具合をすり合わせる熟練作業が必要だったが、自動化によりリードタイムの短縮や品質の安定化につなげる。
軸受メーカーから取得した全軸受の寸法データをIoTで取り込み、研削盤の加工プログラムを各軸受の内径に応じて1本ずつ調整して主軸を加工する。軸受の個体差にも応じて主軸を研削して現合作業を自動化する。本社の精密加工工場で現在実証中で、2023年度内に実用化する。
同工場では既に、IoTや自律移動ロボット(AMR)を活用して主軸の研削工程を自動化している。作業者が研削盤8台で構成するラインに加工対象物(ワーク)を供給すると、協働ロボットを搭載したAMRがワークを受け取り、1台目の研削盤にワークを自動で設置する。
事前に設定したプログラムに応じて加工と計測を終えるとロボットが再びワークを回収し、残りの研削盤でも同様の設置回収作業を繰り返す。
作業者は全研削工程を終えた後にワークを回収するだけで、寸法交差1マイクロ―2マイクロメートルの高精度で主軸を加工できる。
シチズンマシナリーは国内のみで主軸を加工して国内外に供給し、組み立ては海外でも手がけている。今回の現合作業の自動化で主軸と軸受の組み立てまで国内で一貫して手がける体制を構築する。
(2023/9/5 05:00)
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