西村製作所、汎用MCで曲面鏡面加工 光学部品などに提案

(2023/10/2 17:00)

切削後の研磨不要で低コスト・短納期

  • 汎用MCによる鏡面加工のサンプル品

西村製作所(大阪市平野区、幾留秀樹社長)は、3軸の汎用マシニングセンター(MC)を使ってアルミニウムなどの柔らかい金属の曲面に鏡面加工する技術を開発し、受注活動を始めた。切削後の研磨加工が必要なく、低コスト、短納期を実現。直径50ミリメートル程度の円形ワークの場合で、加工コストを2分の1から3分の1程度に抑えられるとしている。同社では平面に加えて、曲面の鏡面加工も実現したことで幅広いニーズに対応。自由形状での鏡面加工技術の開発も目指す。

西村製作所では直径250ミリ―300ミリメートルの円形のアルミニウムに凹型の曲面を加工した。電波を集波するデバイスとして受注したもので、今後追加の納入も決まっているという。汎用MCで切削加工した後、特殊なボールエンドミルを使用して研磨加工を施した。アルミニウムや銅、真ちゅうなど柔らかい金属は研磨が難しく、鏡面加工には高価な専用機か、手磨きが必要となることが多かった。

汎用MCによる鏡面加工では、既に同社は平面加工で独自工法「SABA加工」を展開。ただ平面加工に限られる用途は多くなく、曲面対応へのニーズが多く寄せられていたという。同社では専用のボールエンドミル開発と加工条件出しにより曲面の鏡面加工を実現。「ボールSABA加工」として事業展開し、光学部品など精密な加工が必要な分野へ提案していく。

(2023/10/2 17:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン