(2023/10/24 12:00)
帝人は女性社員の健康に寄り添うため、スマートウオッチを活用した健康情報の管理をトライアルで始めた。今回対象としたのが職場でタブー視されがちな更年期症状。自身の健康に関する情報収集を支援することで、社員のリテラシー向上につなげる狙いがある。
「更年期について、男性だけでなく、女性もリテラシーが低いことが分かった。更年期症状に対し、セルフケアでうまく向き合うことで、ワークライフバランスを実現できると考える」―。こう話すのは人事戦略部戦略企画グループの山本渚さん。2020年度に新規事業の公募プログラムで、提案した婦人科疾患の早期発見サービスのアイデアが採択された。社内で試行した際、これら課題が浮き彫りになったという。事業化は困難と判断されたが、社員の更年期症状に向き合うべく始まったのが今回の取り組みだ。帝人、帝人ファーマ(東京都千代田区)の女性社員で、参加を希望する20人を対象に10月から始めた。スマートウオッチを活用し、日々の活動量や睡眠、月経などの情報を管理する。
社内のDX推進部とも連携し、スマートウオッチからデータを吸い上げ、設定した目標を達成できたかや健康に関する情報を対話アプリケーションに自動通知する仕組みも活用した。客観的なデータを示すことで、女性が症状への不安を感じた際、必要な情報を持って行動に移すことが可能になると期待する。
半年後をめどに、参加者のリテラシー調査を行い、効果を測定する。社内のニーズがあれば、月経管理単体などで取り組みも広げることも想定する。
一般的に、更年期症状が原因で悩みを抱え、離職する女性は多い。この年代の女性は家庭で子どもがいる場合も多く、病院への受診が後回しになる傾向も高いという。漠然とした不安を抱えるという状況から、適切に対処するための情報収集を会社が促すことで、社員の健康・活躍を支援する。
(2023/10/24 12:00)
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