岩谷、中央研に純水素型燃料電池を導入 CO2排出量40%減、脱炭素加速

(2023/11/24 17:00)

岩谷産業は24日、中央研究所・岩谷水素技術研究所(兵庫県尼崎市)に、パナソニック製の純水素型燃料電池を導入したと発表した。出力5キロワットの設備を20台連結し、合計100キロワット発電する。同研究所での二酸化炭素(CO2)排出量を、2019年度比で約40%削減できる。今後は太陽光パネルの増設なども進めることで、最短で27年度にも同比100%削減を目指す。

  • 中央研究所・岩谷水素技術研究所に導入したパナソニック製純水素型燃料電池

液化水素貯槽から水素を供給し、純水素型燃料電池で発電する。同燃料電池と液化水素を組み合わせた活用は、パナソニックの草津工場(滋賀県草津市)に次いで国内2例目という。

同研究所では、太陽光パネルの設置や照明の発光ダイオード(LED)化などにより、CO2排出量の削減を進めてきた。さらに太陽光パネルを現在の16キロワットから100キロワットに増設するほか、液化水素を気化する際の冷熱の回収や、グリーン液化石油ガス(LPG)の実用化などを進め、排出削減量の拡大を目指す。

同研究所長の小池国彦執行役員は「液化水素と燃料電池を組み合わせた発電システムのスキームを展開し、液化水素の事業を発展させたい」と説明した。

(2023/11/24 17:00)

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