(2023/12/27 17:00)
産業技術総合研究所の古嶋亮一主任研究員と中島佑樹主任研究員、福島学研究グループ長らは27日、窒化ケイ素セラミックスの熱伝導率を製造プロセスから予測する人工知能(AI)技術を開発したと発表した。焼結助剤の種類などの数値化しにくい要素を材料研究者が数値化し、AIが学習できるようにした。数十から百数十個の少ないデータで予測できる。プロセス探索に提案していく。
パワーモジュールなどの絶縁放熱基板として使う窒化ケイ素セラミックスの製造プロセスをAI技術で探索する。産総研で合成した63個の実験データと論文から収集した111個のデータをAIに学習させて予測性能を評価した。焼結時間や温度などの条件は数値化できるが、焼結助剤の種類などは数値化しにくい。そこで熱伝導率への効果などを複数の項目で数値化してAIに学習させた。
予測性能は決定係数が0・810と、製造条件のスクリーニングに利用できる。熱伝導率に左右する項目としては、焼結時間と窒化時間、焼結助剤の影響が大きかった。セラミックスメーカーなどの開発を支援する。今後、熱伝導率に加えて機械強度など複数の性能予測に取り組む。
(2023/12/27 17:00)
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