成果生み出す職場を追求 モリモト医薬、各自のペースで働く環境構築

(2023/12/27 12:00)

モリモト医薬(大阪市西淀川区、盛本修司社長)は、医師や薬剤師、デザイナーらの専門人材の集団。米国や中国といった海外の人材も在籍する。医療・医薬関連の研究開発が中心のため「労働時間ではなく成果が重要」(盛本社長)と認識。各自のペースで働きやすい環境を整えている。外国人も研究開発に携わるが、海外顧客との交渉など一層活躍できる場を設けている。

  • 中国からの訪問客対応で盛本社長(中央)をサポートする中国人社員(右)

医師や理学療法士、エンジニアらが服薬支援ゼリー、錠剤包装システム、粉末の連続凍結乾燥技術などの研究開発に取り組む。顧客の都合に合わせる必要はほとんどなく、各自のペースでアイデアを具現化でき、休日なども自由に取得しやすい。土日を含む連休や年末年始などの長期休暇も制限なく認める。

一方で土日の出勤も制限がない。仕事が忙しい時や静かな環境で集中したい時、土日に盛本社長と対話したい時などに活用してもらい、平日に代休を取得させる。日々の勤務では通常より1時間早い8時出社も可能。通勤ラッシュを避けたい人、プライベートを充実させたい人らが活用する。盛本社長は「生活パターンに合わせて仕事しやすい環境を築ける」と説明する。

研究成果を独自で実用化して事業展開するため、特許を30件以上出願している。特許の権利化や維持、海外特許の出願申請など知的財産関連の業務は多く、特許管理士も在籍。「特許管理士を雇う中小企業は珍しい」(盛本社長)とする。

  • 他部門も交えたゼリーの試食会でコミュニケーションを取りながら改良に生かす

タイムリーな情報を取得して研究開発に反映させるため、年間30―40件の学会や展示会などに参加する。成果は全社員が出席する毎日の朝会で報告し情報共有する。会社の方向性も伝え、社員のベクトルを合わせる。

日常生活でも食べる機会の多いゼリーについては、他部門の人も集めて試食会を開催。味などを評価してもらい改良に生かす。社員同士のコミュニケーションの機会にもなる。

海外人材は外国語の文書作成、海外会合参加時の語学チェック、通訳サポートなどを担う。海外からの来客やオンライン会議対応時も「ネーティブチェックは大変助かる」(同)と感謝する。

今後は主に盛本社長が担う学会や展示会などでのプレゼンテーションを、社員もできるように育成し活躍の場を広げる方針だ。

(2023/12/27 12:00)

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