(2024/1/4 12:00)
建築専門家と工務店、家を建てたい個人を自在につなぐスタジオアンビルト(名古屋市西区)。全国の建築の専門家約1万人が「スタジオアンビルト」に登録。同サービスを基礎とした注文住宅のプラットフォーム「マドリー」には、約7万人の一般顧客が登録する。マドリーでは建築の専門家たちが条件に合わせた間取り図面を作製し、それが個人客に届き、見積もりや発注まで同サービス内で完結する仕組みだ。
2023年6月、同サービスを発展させた「マドリーデータバンク」を開始した。蓄積した間取りの中から約4000枚を投入。住宅の間口や奥行き、家の向き、ダイニングは「キッチン横並びテーブル」か、などの条件を入力すると、4000枚の中から間取りが複数表示される。
これは工務店が家を建てたい個人に対するツールとして有用だ。森下敬司社長は「『最初の段階で間取りのサンプルを見せられる』と引き合いが強い」と話す。示された個人客は「こういう配置ができるのか」「子ども部屋は2部屋ほしいのでこの部分はいらない」など望む条件が絞られてくる。その結果、工務店は実際に間取りを作製する時に必要な条件や情報の精度を高められるのだ。それは顧客の土地購入や資金計画の早さや確度にまでつながってくる。
マドリーデータバンクは現在は月額利用料を取っているが、今後はさらに進めた課金の仕組みを設ける計画だ。もともと愛知県を地盤として東海地方、さらに首都圏において、提携する工務店やハウスメーカーを増やしてきた。当初は森下社長はじめメンバーが相手先に赴いて増やしてきたが、最近はマドリーデータバンクを使いたいと、遠隔地の工務店から申し出を受けるケースが増えたという。その際に有用なのがオンライン。相手へのサービス説明だけでなく「開発チームも顧客の声を知りたいので共有できる」(森下社長)。1級建築士でもある森下社長は、オンライン、オフラインを組み合わせ、最適なマッチングの仕組みを出し続けている。
(2024/1/4 12:00)
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