(2024/1/11 17:00)
11日の東京株式市場の日経平均株価は、1990年2月以来、約34年ぶりに3万5000円台を回復し、バブル経済崩壊後の最高値を3日連続で更新した。米国の金利低下予測を背景に日本企業の業績向上や、デフレ脱却に対する期待感が株価を押し上げたとみられる。
米連邦準備理事会(FRB)は2022年から23年まで11回にわたる利上げを行い、開始からの上げ幅は約5%に上る。24年は利下げ局面に転じる見通し。利下げの時期やペースなど米政策金利とインフレ鈍化の動向が、今後の日本株の変動に影響しそうだ。
日本企業の良好な業績の背景には、東証が23年3月に上場企業へ要請した「株価を意識した経営実現」への対応の広がりが挙げられる。1月末から本格化する各社の決算発表について、「日本株に対する海外投資家の評価が高まる中、東証の要請に対する施策として株主重視の姿勢が示されれば、買いが継続されるのでは」(野村証券・沢田麻希ストラテジスト)とした上で「24年前半は高値を更新しやすい」と展望している。
3月に春季労使交渉(春闘)の回答を控え、高まる賃上げへの期待感も株価の押し上げ要因だ。23年10月には賃上げ率5%超の方針が示されたが、30年ぶりの高水準だった23年の3・58%に対してどこまで伸びるかが焦点となりそうだ。
(2024/1/11 17:00)
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