円安加速、一時155円台半ば 日米金利差拡大で下落

(2024/4/25 17:00)

  • 日米の金利差などを背景に円安ドル高が進行(25日午前、東京都中央区)

25日の東京外国為替市場は対ドル円相場が1ドル=155円台に値下がりし、34年ぶりの円安水準を更新した。米国の利下げ開始への期待が後退し、米金利上昇と日米金利差拡大を受けた円安ドル高が進行した。日本政府による為替介入実施への警戒感が高まっている。25、26日に開かれる日銀金融政策決定会合が為替を大きく動かす可能性もあり、市場は様子見姿勢を強めるとみられる。

米商務省が24日(現地時間)に発表した3月耐久財受注は前月比2・6%増と市場予想を0・1ポイント上回った。米10年国債金利が上昇する中で、24日の日本時間夜に155円台となり、当局の実弾介入がないことが確認されると155円台半ばまで下落した。

政府による円買い介入の可能性が今後高まると考えられる一方で「介入が入っても効果は薄く、一過性に終わってしまう」(野村証券の神谷和男ストラテジスト)との見方もある。円安進行はドル高が主因であり、円相場を押し上げるためのマクロ経済政策を欠く中で、円買い介入の効果は限られる。

介入で円を押し上げても株価下落を引き起こし、政権支持率が低下するリスクもある。日銀金融政策決定会合後の会見で植田和男総裁がどのようなトーンで政策見通しを語るかが注目される。

(2024/4/25 17:00)

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