フジクラ、BCP 訓練繰り返し改善

(2024/4/25 12:00)

  • 本社災害対策本部の訓練

フジクラは事業継続計画(BCP)の策定にとどまらず、訓練を通して運用・改善を繰り返す事業継続マネジメント(BCM)に注力する。経営層向けワークショップ型シミュレーションや本社の災害対策本部向けなどを用意する。中越地震をきっかけに光ファイバーケーブルの主力生産拠点である佐倉事業所(千葉県佐倉市)でBCPを立ち上げた。訓練を主体にグループ全体で対応力の底上げを図る。

佐倉事業所では2010年にBCPを策定していたため、東日本大震災で目標復旧時間(RTO)を達成することができた。人事・総務部の室谷幹氏は「千葉だったので達成できたが、仙台なら状況は異なっていただろう」と振り返る。佐倉事業所から全社に取り組みを広げ、訓練をフィードバックしながら改善につなげる。

11年に開始した経営層向けの机上訓練は会社として向かうべき方向性などを話し合いながら検討する内容だ。一方、災害対策本部向けは負傷者対応や二次災害防止など現場レベルに近い取り組みとなる。さらにグループ会社向けには大規模災害の模擬演習を用意する。事前対策の必要性を気付かせる内容となっている。

訓練内容は多岐にわたり課題も浮き彫りになった。人事・総務部の砂原健利氏は「災害、BCP対応は求められる割に、優先度が低く見られがちだ」と語る。またコロナ禍により出社が前提の対策では不十分なことも明確になった。BCP策定者の異動などでノウハウを継承しづらい場合もある。こうした課題を解消し、有事の対応強化を目指す。

(2024/4/25 12:00)

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