インタビュー/森鉄工所・横田民雄氏 新しい製品との出会いにワクワク

(2024/6/18 12:00)

森鉄工所(福岡県久留米市、森春樹社長)は、タイヤ成型ドラムのメーカー。乗用車向けから航空機向けまで幅広い種類のタイヤの製造工程に製品が使われる。その組み立てに50年以上携わる横田民雄さんに、仕事に対する姿勢や後進の育成について聞いた。

  • 金属部品の面取りをする横田さん。手作業で細かい調整をかける

―仕事で大切にしていることは何ですか。

「けがをしないことだ。声かけや指さし呼称など基本の確認動作を怠らないようにしている。工場にはさまざまな工作機械や設備がある。使い方を間違えたり、使用前後の確認が不十分だったりするとけがにつながる」

―組み立てに使う工具を自作するとか。

「製品の設計上、一般の工具では作業しづらい箇所が出てくることもある。工具の柄を長くするなど、工夫を加えて作業時間の短縮につなげている」

―長年携わってきて感じる仕事の魅力は。

「新しい製品が次々に出てくることだ。顧客や時代によってメーカーが求める仕様が異なってくるため『次はどんな製品に携われるのだろう』と思うとワクワクする」

「完成した製品には担当者のイニシャルを刻印するが、これもモチベーションにつながる。弊社は製品のオーバーホールにも対応しており、20年以上前に手がけた製品が戻ってくることもある」

―若手の育成で心がけていることは。

「体験させることだ。金属部品の面取りは0・1ミリメートル単位の調整が必要。手作業でヤスリがけする場面もあるが最初は必ず失敗する。練習や体験を通じて自分なりの基準を身に付けられるようにしている」

―他にも手本となるベテランが活躍しています。

「私と同じ70代で金属加工や表面処理の発注を手がける崎村信一さんは協力会社との対話を欠かさず先方の状況を把握し、スムーズな業務につなげている。若手社員には顧客や協力会社との関係の中で仕事があるという意識も持って活躍してくれたらうれしい」

(2024/6/18 12:00)

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