IHI、シンガポールに小型SAF製造試験装置 年内に実証開始

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  小型スケールのＳＡＦ製造試験装置の設置イメージ

ＩＨＩは２４日、シンガポール科学技術研究庁傘下の研究機関である化学・エネルギー・環境サステナビリティ研究所「ＩＳＣＥ」との持続可能な航空燃料（ＳＡＦ）の合成技術開発のため、小型スケールのＳＡＦ製造試験装置を設置すると発表した。９月までにＩＳＣＥの敷地内に設置し、１日当たり１００キログラムの二酸化炭素（ＣＯ２）を注入する小型スケールでの実証試験を２０２４年内に始める。

今回設置する試験装置はサイズが幅５・７×奥行き３・５×高さ４・４メートルで、水素とＣＯ２からＳＡＦの原料となる液体炭化水素を合成する一連のプロセスを検証する。

国際民間航空機関（ＩＣＡＯ）では、５０年までに航空機のＣＯ２排出量を実質ゼロにする長期目標を掲げており、従来の化石由来の航空燃料の多くがＳＡＦに置き換わることが想定されている。

ＩＨＩとＩＳＣＥは２２年にＳＡＦ合成の新触媒を開発し、これまでの試験で世界トップレベルの性能を持つことを確認している。

新たに設置する試験装置で触媒の性能や耐久性評価に加え、合成プラントの運転条件の最適化や反応器データの取得を行い、プロセス全体の検証も進める。