宅配拠点に地域支援機能 コープあいち、周辺住民向け物資備蓄

(2024/7/11 12:00)

生活協同組合コープあいちは、名古屋市南部の約1万7700世帯への配達を担う宅配事業の拠点「港センター」(名古屋市港区)を新設した。防災機能を持たせており、災害時にもサプライチェーン(供給網)を維持できる体制を敷いた。年間の供給高は約53億円に上り、コープあいちでは最大規模となる港センターは、災害時に地域の支援拠点にもなる。

  • さまざまな防災機能を備えた港センター

港センターの敷地面積は1万2776平方メートル、延べ床面積は2942平方メートル。事務所と倉庫部分をひとつの部屋に置いて階段や段差をなくすバリアフリー化で、職員の負担を軽減。また、発光ダイオード(LED)照明や雨水タンクの設置、地球温暖化係数が低いフロンを用いた冷凍・冷蔵設備の採用、屋上緑化、電気自動車(EV)のトラックの配備などもして、環境負荷の低減に配慮している。

そして、防災拠点としての役割も持たせた。水害発生時に職員が避難できるスペースを屋根上に設置した。また「我々が東日本大震災のときに学んだのは、いくらトラックがあっても燃料がないと活動ができないこと」(森政広理事長)として、敷地内に軽油の給油スタンドを設け、非常時での燃料確保にも万全を期す。

さらに、災害発災時に周辺地域の災害支援も可能にするよう発電機設備や非常食を置くなど「地域の皆さんのためにも災害物資を備蓄する」(森理事長)。非常時において、自らの事業維持のためだけでなく、周辺の地域住民に対しても、チェーンをつなげる対策を施している。

(2024/7/11 12:00)

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