(2024/7/25 17:00)
2024年度の最低賃金の「目安」が決まった。現在の1004円から50円の増額で、全国加重平均の時給は1054円となる。上げ幅は過去最高で、24年春季労使交渉(春闘)で33年ぶりに実現した5%台とほぼ同水準となる。賃上げ原資確保が進まない中小企業への目配りは必要としつつも、物価上昇に直面する労働者の生計費を重視した。
最終盤には2日連続で20時間にわたって審議が行われた中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)の小委員会。賃上げ波及と地域間格差の是正へ大幅引き上げを求める労働者側に対し、使用者(経営者)側は引き上げに理解を示しつつも、中小企業の支払い能力を慎重に見極めるよう訴えた。審議終了後、使用者側委員は「(賃金決定の)3要素(生計費、賃金、支払い能力)のデータが大きく動く中、難しい取りまとめだった」と振り返った。労働者側委員は「(使用者側は)中小の支払い能力が厳しいことを強調しながらも、生計費を重視することに理解を示した。それなりに議論は尽くした」と語った。
(2024/7/25 17:00)
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