THK 波打ち抑制、直動ガイド8条列

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  半導体・液晶関連や工作機械業界からの期待が高い「超低ウェービング　ボールリテーナ入りＬＭガイド　ＳＰＨ」

ＴＨＫは主力製品の直動案内機器「ＬＭガイド」に新製品を追加し、８月以降、順次市場投入する。「超低ウェービング　ボールリテーナ入りＬＭガイド　ＳＰＨ」はレール上のボール用ガイド溝を８条列で構成し、低ウェービングを実現する。国際標準化機構（ＩＳＯ）規格に準拠した寸法のため、同じくＩＳＯ対応の４条列タイプ「ＳＨＳ」とも置き換え可能。サンプル提供などで評価を受けており、半導体・液晶関連や工作機械業界からの期待が高い。

「超低ウェービング　ボールリテーナ入りＬＭガイド　ＳＰＨ」をＬＭガイドのラインアップに加え、８月以降に量産を始める。８条列構成に加え、ＩＳＯ規格に準拠した寸法を実現した。８条列構成の「ＳＰＳ／ＳＰＲ」に匹敵する性能を持つとともに、ロングセラーの既存ＬＭガイドである「ＨＳＲ」や「ＳＨＳ」と置き換え可能だ。高精度な加工要求に応える。

ボール循環時にボールに作用する荷重が変化することで極微小の波打ちが発生するウェービングは、ナノメートル単位（ナノは１０億分の１）まで抑えられる。星出薫常務執行役員は「これまでのＬＭガイドとの互換性があるため、バリエーションの一つとして考えてほしい」とアピールする。

ＬＭガイドは工作機械をはじめ、高精度な測定器や半導体製造装置などに用いられている。加工精度の向上に加え、生産効率も高まる。

ＴＨＫでは、部品故障の予兆を検知するＩｏＴ（モノのインターネット）サービス「オムニエッジ」を手がける。顧客の装置にセンサーを搭載することにより、機械の状況が把握可能となる。今後は要素部品の拡販とともに、顧客が保有する装置の保守管理サービスも拡大していきたい考え。星出常務執行役員はＬＭガイドについて「より高精度かつ高剛性、長寿命の追求は常に抱えている課題」と語る。追求手段としてサービス提供にも注力する。