伊藤製作所、安全・操業継続に重点 本社工場を移転

(2024/8/15 12:00)

  • 伊藤製作所は安全意識向上に力を入れる

山形市と山形県上山市にまたがる「蔵王みはらしの丘」産業エリアに本社工場を置く伊藤製作所。半導体製造装置関連部品、自動車用各種機能部品などの精密切削加工を手がけている。現状においては、売上高に占める半導体分野の割合が約60%になるという。事業を継続していく「継続力」の強化に向けて、2023年には中小企業等経営強化法に基づく「事業継続力強化計画」を策定した。

伊藤明彦社長は「人の安全を徹底し、工場を止めない環境整備づくりが大きな力点になる」と説明する。同社のみが供給する部品もあり、機械操作中の事故などを徹底的に防ぐ考え。旧本社工場は住宅地の密集エリアに立地し、17年に現在の産業団地内に移転。周辺の火災などに巻き込まれるリスクは減った。

移転後、地震や落雷など自然災害の影響もなく、稼働を続けている。事業継続力強化計画の推進を担う伊藤佑一郎管理部次長は「安全への意識を向上していくことで、事業継続力を高める必要性があった」と説明する。

移転により工場内の各種設備へのスプリンクラー設置、オイルミスト対策、切削時の切り粉対策などを進めてきた。ただソフト面では帽子や防護メガネなどを着用する安全教育の徹底に改善すべき点を残している。

今後は安全確保に向けた作業時の服装などより意識向上を図る構え。伊藤次長は「安全教育の外部研修や言語化による浸透を一段と進める」という。社員が無事であれば工場が止まるリスクは減る。同社はそこが事業継続の要とみている。

(2024/8/15 12:00)

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