DNAメチル化制御、理研が仕組み解明 免疫疾患の原因分子作用

(2024/8/15 17:00)

理化学研究所の真貝洋一主任研究員らは、がんや免疫不全などの疾患に関わる「デオキシリボ核酸(DNA)メチル化」を制御する仕組みを解明した。特定領域での少量のメチルの結合で引き起こされる免疫疾患の原因分子「CDCA7」に着目。DNAの複製は新しく作られたDNAにCDCA7が結合するが、免疫疾患があるCDCA7は結合しないことが分かった。DNAメチル化の異常による疾患の治療薬の開発につながる。

成果は15日、核酸科学系の国際科学誌電子版に掲載された。

軽度の顔貌異常が見られる遺伝病「ICF症候群」は、原因遺伝子「HELLS」とCDCA7を含む。両遺伝子から作られるたんぱく質がDNAメチル化を制御していると考えられていたが、分子機構は明らかになっていなかった。

DNAが複製される際、片側の鎖だけがメチル化されたDNAにCDCA7が結合していた。一方、ICF症候群で変異があるCDCA7では結合していなかった。複製後に生じる新しく作られたDNAではメチル化されていない鎖をDNAメチル化酵素がメチル化する時にCDCA7が新しく作られたDNAを認識し、HELLS―CDCA7を使うことが分かった。

(2024/8/15 17:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

図解よくわかる 実践!スマート農業

図解よくわかる 実践!スマート農業

原子力年鑑2025

原子力年鑑2025

今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい物流現場改善の本

今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい物流現場改善の本

カラー版 目で見てわかる 測定工具の使い方・校正作業

カラー版 目で見てわかる 測定工具の使い方・校正作業

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン