新しい景色が見える 芝浦工業大学研究推進部部長・白石美知子氏に聞く

(2024/9/17 12:00)

芝浦工業大学の研究推進部は、事務と教員の両方の組織というのが他の部署と違います。事務組織では外部研究費や学内研究施設の管理、研究者や起業の支援などをします。教員組織では各研究センターや共通機器センター、産学連携などを担当しています。そのため専従の教員や知的財産の専門家、リサーチ・アドミニストレーター(URA)など、メンバーが多様なのが特徴です。

この10年で本学の研究費獲得額は2倍ほどに伸び、支援の幅も広がっています。以前なら申請書の事務的チェックだけでしたが、教員同士の評価を加えたり、文部科学省の情報収集をしたり。専門的で高度になって、厳しくも楽しい日々です。

若い頃は「自分の力で生涯、働いていきたい」と漠然と考えており、昇進の意識はあまりありませんでした。経理課や人事課を経て大学改革室へ。デザイン工学部新設の調査や準備を手がけました。

少人数の部署が中心でしたが40代後半に学事部で次長になり、新しい景色が見えてきました。学内の横のつながりだけだったのに、自分のポジションに来訪ニーズが寄せられ、学外に出向く機会も出てきました。

女性研究者支援では本学は他大学より早く取り組み始めました。産業界でも名の通った国井秀子先生のネットワークで、「こちらへいらっしゃい。やりたいことができるわよ」と、上位職を勧めるパワフルな女性たちに刺激を受けました。大学職員は働きやすく、本学では女性で3人の部長がいます。女子学生比率は理工系大学ではトップクラスの3割近くになっています。

ストレス解消法はおいしいお酒と食事です。平日、早く仕事を片付ける動機になっています。週末は郊外の自宅付近を自転車でまわったり、直売所で買った野菜で料理をしたり。若い女性職員にも、新たな風景や人のつながりを求めて管理職に挑戦しつつ、プライベートと両方を大切にしてほしいですね。

(2024/9/17 12:00)

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