インタビュー/テラチャージ取締役・中川耕輔氏 EV充電器の設置計画共有

(2024/10/3 12:00)

工事協力社にも教育徹底

―電気自動車(EV)用充電インフラを全国で拡充しています。充電設備の調達方針は。

「当社は元々、テラモーターズとして電動バイク事業を手がけていた。1台300―400点の部品が必要で、インドや日本など国ごとにサプライチェーン(供給網)を構築していた。EV充電インフラ事業でもノウハウや経験値が生きている。充電器や高圧受変電設備(キュービクル)は納期も長い。特に2024年から充電器の設置を増やしている。数千基を設置するとなるとメーカーも順序立てて製造しておかないと止まってしまう。年間の設置計画をサプライヤーと共有して、前倒しで準備してもらうことを意識している」

―充電器の調達とともに設置する協力会社の手配がカギですね。

「充電器やキュービクルなど部材の調達もそうだが、大事なのは工事の手配だ。各地域で協力会社を発掘し、教育に力を入れている。約150社の協力会社がある。当社の方針を理解してもらえる協力会社をどれだけ増やせるかが大事だ。業務をマニュアル化し、当社の担当者が定期的に協力会社を回り、コミュニケーションを取りながら業務の効率化など改善に努めている」

  • テラチャージはEV充電インフラを拡充する(急速充電器)

―調達における人材の育成・活用にどう取り組んでいますか。

「取引先との折衝を29歳の若手社員がマネージャーとして取り仕切っている。そこは当社の人材の強いところだ。優秀な若手には活躍する場を与える。日本の企業が高いハードルを当たり前のように乗り越える、挑戦して当たり前という会社や世の中の雰囲気を作りたいというのが設立の趣旨だ。当社では?打席?がすぐに回ってくる。重要な仕事を能力ある若手に任せたい思いがある」

―今後の設置方針は。

「充電インフラは大きく三つの場所に分かれる。自宅やマンションなど『基礎充電』と、ホテルや商業施設などの外出先の『目的地充電』、その間の道の駅や公共施設といった拠点間の『経路充電』だ。これまで自宅と外出先に重点的に設置してきた。今後は拠点間の設置に力を入れる」

(2024/10/3 12:00)

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