仏ユニコーン日本で攻勢 エグゾテック日本、3D搬送ロボで物流支援

(2024/10/10 12:00)

エグゾテック日本(東京都港区、立脇竜社長)は、2015年にフランスで起業したエグゾテック(ノール県リール)の日本法人。同社は22年に時価評価額1億ドルを突破したフランス産業界初のユニコーンだ。17年に自社開発した倉庫内にロボットを配置して作業員に商品を届ける3次元(3D)自動搬送ロボット「Skypod(スカイポッド)」システムを稼働。23年には東京都江東区に「東京デモセンター」を開設し、拡販に取り組んでいる。

  • 「国際物流総合展2024」に出展した高さ7mの「スカイポッド」システムとピッキングステーション

スカイポッドは専用の保管ラック間をロボットが自律走行しながら昇降し、スタッカークレーンを使うことなく高効率の立体自動収納を実現する。

ロボットが取り出した商品を簡単にピッキングできるワークステーションや、需要に応じた高い拡張性を持つベルトコンベヤー、モジュラー設計のラックなどトータルソリューションの提供が可能。さらに倉庫制御ソフトウエア「Deepsky(ディープスカイ)」によるユーザーシステムとの接続などをサポートする。

23年に開設した東京デモセンターはロボット、専用ラック、ピッキングステーションなどを展示している。1月には奥行きのある棚にバケット二つを収めるダブルディープラックも設置し、スカイポッド本体の数を増やすなどセンターを刷新。顧客はシステムを導入した倉庫の環境を再現したスペースやメンテナンスなど同社のサービス、ソリューションを見ることができる。

  • 「ビン」と呼ばれる専用設計のトレーや異なる高さのケース

10月には、同センターで体験型イベントも開催し、ピッキングや注文処理、360度動画による導入済み倉庫の疑似体験などを提供する予定だ。

9月に都内で開かれた「国際物流総合展2024」では、高さ7メートルのスカイポッドシステムを初出展。高さ7メートルのシステムは珍しく、来場者にインパクトを与えた。丹生孝正マーケティングディレクターは「日本の物流施設では階高が制約になりがちだが、専用保管ラックは最高12メートルに対応し、立体自動倉庫の収納効率が大幅に向上する」と説明する。

また、初めての企画として倉庫業務の関連システムを扱う住友商事、東芝テックと共同で出展した。住商は物流倉庫向けに業務可視化ツール「スマイルボードコネクト」、東芝テックは無線識別(RFID)製品「アールエフロジスパート」をそれぞれ披露した。

エグゾテック日本の立脇社長は共同出展について「多面的なソリューションによる倉庫業務のさらなる効率化で、訴求力を高めたい」と狙いを話す。

(2024/10/10 12:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン