インタビュー/ミスターマックス・ホールディングス 執行役員・古屋清隆氏 部材押さえ1000台規模量産

(2024/12/26 12:00)

―総合ディスカウントストア事業で注力している分野は。

「祖業である家電販売は、製造が終わる直前のモデルの部材をロットで押さえて当社用に500―1000台規模で大量生産し、店頭で2―3割安く提供する。一度にまとめて作るので効率が良い。数カ月前まで人気商品として店頭に並んでいた有名メーカーの洗濯機や冷蔵庫、テレビなどが2、3割安く買える。お客さまには、一つ前のモデルであることをお伝えして、購入いただいている。リアル店舗で同様の方式をとる企業は少ないと思う」

―商品などの安定調達への取り組みが求められます。

「洗剤や飲料品など販売数量が多い商品は、ベンダーが数量を見込んで当社の倉庫を使ってマネジメントする方式をとる。メーカーと当社が、ある期間力を入れて売る商品の計画を立てる。販売量を決め、当社の物流センターに前もって大量に備蓄する。物流費を大幅に削減でき、素早く店舗に届けて機会損失も防げる。物流のジャスト・イン・タイムを実現する」

  • ミスターマックスの家電コーナー。専用モデルとして製造した商品・リバイバルモデルが並ぶこともある

―サプライチェーン(供給網)のリスク対策は。

「取引先500件以上という総合販売業の強みを生かす。品不足が発生しそうな情報は早めにキャッチする。少し前の米不足の時は通常の110%の量を確保して提供できた。パッケージメーカーの動きや菓子メーカーの原料への見通しを数カ月前にキャッチし、米穀店からも情報を集めた。早めに交渉を重ねて供給にこぎつけた。日頃のコミュニケーションや信頼関係の構築が役立った。取引企業の支援にも感謝している」

―物流面における課題は。

「供給地からの距離や『物流の2024年問題』の影響で商品供給が半日や1日遅れが生じることがある。対策はJRのコンテナを集中的に使うといったモーダルシフトだ。環境面の配慮にもつながる。巡回配送による集荷輸送方式も進める。当社以外の荷物も効率よく運べる体制構築も目指す」

(2024/12/26 12:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

↓もっと見る

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン