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(2018/1/29)
カテゴリ:その他
リリース発行企業:公益財団法人日本ユニセフ協会
【2018年1月26日 ニューヨーク 発】
ベネズエラでは、長引く国内の経済危機により栄養不良に苦しむ子どもたちが増えていると、ユニセフ(国連児童基金)は本日警鐘を鳴らしました。保健や栄養状態に関する公式データが非常に限られており正確な数値は入手不可能である一方、この危機によって子どもたちの質の高い保健サービス、医薬品や食料へのアクセスが制限されていることは明らかです。子どもの支援を担うユニセフは、政府やパートナー団体間で集約されたデータに基づき、栄養不良を改善するための短期的対策を即時に実行することを呼びかけました。
国立栄養研究所(National Institute of Nutrition)が公開した直近(2009年)のデータによると、5歳未満児の低体重(身長に対して低体重:wasting)率は3.2%でした。しかし、さらに最近の非公式データでは、子どもの低体重の割合は大幅に上昇しているということです。2016年グローバル栄養報告( 2016 Global Nutrition Report)によると、低体重率は推定4.1%で、2017年世界食料安全保障・栄養白書( The State of Food Security and Nutrition in the World 2017)によると、ベネズエラにおける栄養不良率(飢餓の測定基準として、適切なエネルギー接種量を下回る人口の割合)は、2004-06年から2014-2016年の間、10.5%から13%に高まっています。
2017年8月に発行されたカリタスの四半期報告書によると、15.5%の子どもにある程度の低体重が認められ(前四半期では11.1%)、さらに20%の子どもたちに栄養不良のリスクがあるということです。これらは、最近行われた局地的な調査で広く全体を代表するデータではありませんが、子どもたちの栄養状態の継続的な悪化を示していると言われています。
ベネズエラ政府は、子どもの栄養状態への危機の影響を緩和させるため、最も弱い立場に置かれた家族に食料を安価な価格で毎月提供したり、現金給付、栄養状態調査や健康回復サービスの強化を進めています。しかし、子どもの栄養状態の悪化という憂慮すべき事態を好転させるには、さらなる対応が必要です。
ユニセフは、保健省、国立栄養研究所や市民団体と協力し、主要な戦略の中でも特に、コミュニティレベルで栄養状態の監視を強化・拡大し、パートナー団体を通じて栄養回復サービスを提供し、首都地区において優先度の高い産科医院を支援し、母乳育児を促進し、育児や照会手順に関して関心を高めることを目的に活動しています。具体的には、11万3,000人以上の子どもを対象とした栄養スクリーニングや、必要な場合の栄養補助食や治療食の供給、研修プログラムや広報キャンペーンといった活動を展開しています。
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■ 本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。本信の原文は、 https://www.unicef.org/media/media_102501.html からご覧いただけます。
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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