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(2018/10/4)
カテゴリ:イベント
リリース発行企業:凸版印刷株式会社
印刷博物館では2018年10月20日(土)より企画展「天文学と印刷 ―新たな世界像を求めて」を開催します。コペルニクス『天球の回転について』が出版された16世紀のヨーロッパは、天動説から地動説への転換が起こるなど、それまでの価値観から脱却し、新たな世界像を再構築していく時代にありました。
著者であるコペルニクスの名は多くの方に知られているかと思いますが、一方で本書の印刷者はご存じでしょうか。おそらく知る人は少ないのかもしれません。また、学者と印刷者は共同で出版を行うのみならず、学者の中には自ら印刷工房を主宰し書物を刊行した人も存在します。ニコラウス・コペルニクス、ティコ・ブラーエ、ヨハネス・ケプラーといった、天文学の進展に大きな役割を果たした学者と印刷者の関係を紐解いていきます。
15世紀のヨーロッパに登場した活版印刷および図版印刷は、情報を伝えるだけにとどまりません。印刷所は知識人同士を結びつけ新たな学問を育む場としても機能し、新たな世界像を再構築し広く伝えていく上で大きな役割を果たしたことをご紹介します。
【開催概要】
会期:2018年10月20日(土)-2019年1月20日(日)
会場:印刷博物館
〒112-8531 東京都文京区水道1-3-3 トッパン小石川ビルB1F
開館時間:10:00-18:00 (入場は17:30まで)
休館日:毎週月曜日 (ただし12月24日、1月14日は開館)
12月25日(火)、12月29日(土)~1月3日(木)、1月15日(火)は休館
入場料:一般800円、学生500円、中高生300円
※小学生以下、65歳以上の方、身体障害者手帳等お持ちの方とその付き添いの方は無料
※20名以上の団体は各50円引き
※11月3日(土・祝)文化の日は入場無料
WEB:https://www.printing-museum.org/exhibition/temporary/181020/
主催:凸版印刷株式会社 印刷博物館
協力:バイエルン州立図書館、ゲルマン国立博物館、金沢工業大学ライブラリーセンター、
国立天文台、千葉市立郷土博物館、広島経済大学図書館、明星大学図書館
印刷博物館は凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾)が創立100周年を記念し、2000年に設立した公共文化施設です。
【展示資料】
第1部 新たな世界の胎動
古代ギリシャの哲学者アリストテレスやアレキサンドリアの天文学者プトレマイオスによって唱えられた天動説は、千年以上もの間ヨーロッパの人々に受容され続けてきた世界観でした。活版印刷術が登場した時代は古典復興の最中にあり、両者の書は多数印刷されていました。一方で、書物の普及は学問を行う場所や志す人を旧来の大学から活動の場を広げていき、新たな世界像が模索されていきました。
第2部 出版都市ニュルンベルク・地動説発信の地
ヨーロッパに衝撃をもたらしたコペルニクス『天球の回転について』は、1543年にニュルンベルクのヨハン・ペトレイウスによって出版されました。コペルニクスが住んでいたのはフロンボルクですが、そこから遠く離れたこの地にてなぜ印刷が行われたのでしょうか。出版都市ニュルンベルクを築きあげた天文学者兼印刷者らの活躍を紹介します。
第3部 1540s・図版がひらいた新たな学問
コペルニクスの書『天球の回転について』が1543年に出版されるのとほぼ時を同じくして、植物学、解剖学、地理学といった様々な分野でエポックメイキングな書物が出版されていきます。グーテンベルクの活版印刷術からおよそ100年を経た1540年代、変革の原動力となったのは、木版や銅版によって印刷された図版でした。図版を複製することで登場した新たな学問を紹介します。
第4部 コペルニクスの後継者たち
コペルニクスの地動説をさらに推し進め、太陽を中心とした天体理論を完成させたのはヨハネス・ケプラーでした。師であるティコ・ブラーエ、望遠鏡の観測によってケプラーの理論を支えたガリレオなど16世紀後半から17世紀の学者は、自説をどのように出版するのかを念頭に入れ、研究に取り組んでいます。自然科学の研究において印刷が欠かせないものとなった時代の到来をご紹介します。
第5部 日本における天文学と印刷
日本に目を向けてみると日本における天文学は、暦の改定に集約されます。中国の唐からもたらされ800年以上続いた宣命暦を日本独自の暦に改定したのは、江戸時代の天文学者・渋川春海でした。以降、江戸幕府によって暦を司るために設立された天文方は、西洋天文学の知見を印刷物を通して取り入れていきます。江戸時代に行われた暦の改定を軸に、日本の天文学のあゆみをご紹介します。
以上
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