[ その他 ]
(2016/1/12 05:00)
世界中に熱狂的ファンを持つSF映画『スター・ウォーズ』の最新作が昨年末から公開中だ。通算7作目、エピソード6から30年後を描く新作は、おなじみのキャラクターが宇宙空間を縦横無尽に飛び回る▼現実の人類はどうか。1969年の月面着陸から半世紀近くを経て国際宇宙ステーションは完成したものの、有人宇宙船はいまだ地球の引力圏から出たことはない▼九州工業大学の3基目の人工衛星「鳳龍四号」が、H2Aロケット30号機で2月12日に打ち上げられる。名古屋大学など複数の衛星との相乗りだ▼九工大のミッションは、世界で初めて宇宙空間で起きる放電現象を捉えること。放電事故は航行中の宇宙船に深刻な影響を与える。これを克服できれば、惑星探査機や宇宙工場が高電圧放電におびえずにすむ。松永守央学長が「多国籍軍」と呼ぶ18カ国からなる学生・教職員が、宇宙という暗黒世界に挑んでいる▼映画『スター・ウォーズ』は全9作の予定。強敵に翻弄(ほんろう)される主人公が、どんな大団円を迎えるかは定かでない。九工大の挑戦も緒に就いたばかり。いつの日か勝利できるよう、幸運を願って有名な決めぜりふのエールを送りたい。“フォースとともにあらんことを”―。
(2016/1/12 05:00)